「がん予防8か条」と「がんを防ぐ12カ条」
がん予防8か条
がん予防には、2種類の指針がある。従来は「がんを防ぐ12カ条」が広く用いられてきたが、2005年6月に国立がんセンターが科学的な研究成果を元に、科学的根拠に基づくがん予防「がん予防8か条」を発表した。「がん予防8か条」は、日本人にとってもっとも適切だと思われるがんの予防を示した指針とされている。
「がん予防8か条」
1.たばこを吸う人は禁煙し、吸わない人は他人のたばこの煙を可能な限り避ける。
2.適度な飲酒を心がける。
日本酒なら一日一合、ビールなら大瓶一本。飲まない人が無理に飲む必要はない。
3.野菜やくだものは少なくとも一日400g摂取する。
野菜は毎食とり、果物は毎日とる。
4.塩分の摂取は最小限にする。
食塩にすると一日10g未満とする。
5.定期的な運動を継続する。
毎日合計一時間程度のウォーキングなどの運動をし、週一回は汗をかくくらいの激しい運動をする。
6.太りすぎず、痩せすぎない。
BMIで27以下20以上を保つ。
7.熱い飲食物は最小限に抑え、熱い飲み物は冷ましてから飲む。
8.肝炎ウイルスの有無を知り、治療や予防をしっかりとする。
がん保険は、自分自身が健康な時に加入すべきである。しかし、がん保険に入ったからといって、がんを患うことを歓迎する人はいないだろう。普段の生活の中でがん予防を心がけたいものである。
がんを防ぐ12カ条
「がん予防8か条」の発表以前は、「がんを防ぐ12カ条」が広く用いられてきた。旧指針であるガンを防ぐ12カ条は以下の通り。
「がんを防ぐ12カ条」
1.バランスのとれた栄養をとる。
彩り豊かな食卓にすれば栄養のバランスもとれる。
2.毎日変化のある食生活を。
ワンパターンにならないように気をつける。
3.脂肪は控えめに、食べ過ぎを避ける。
おいしいものでも適量に抑えること。
4.酒はほどほどに。
飲み過ぎず、健康的に楽しむ。
5.たばこは吸わない。
特に、新しく吸い始めるということは避けたい。
6.適量のビタミンと繊維質を食べ物から多くとる。
特に緑黄色野菜がいいだろう。
7.塩辛いものは控えめに、熱いものは冷ましてから。
胃や食道をいたわる。
8.焦げた部分を避ける。
突然変異を引き起こすことがある。
9.かびに注意。
食べる前にチェック。
10.日光に当たりすぎないように。
太陽はよくない。
11.適度に運動をする。
いい汗を流そう。
12.体を常に清潔に保つ。
さわやかな気分で過ごそう。
「がん」とは
がんは、細胞の中にあるDNA(遺伝子)が傷ついて起こる病気である。人間の体には60兆個の細胞があり、周囲の細胞とうまく調和しながらそれぞれ役目を果たしているが、がん細胞は自分勝手に増殖し続け、あちらこちらに転移していき正常な細胞が必要としている栄養を奪い取ってしまう。
がん細胞は、細胞分裂する時の遺伝子の複製ミスである「突然変異」で発生する。寿命が長くなればなるほど、突然変異が起こりやすくなるのである。また最近の研究では、健康な体でもがん細胞は1日に数1千個発生しては消えていくことが明らかになっている。これらのがん細胞を消しているのは免疫細胞だと言われている。しかしもともとがん細胞は、健康な細胞から発生しているものなので外部から侵入する細菌と比べても「異物」と認識できない傾向にあるのである。だから歳をとって免疫細胞の働きが鈍くなると、がん細胞への攻撃力も落ちてがんが成長してしまうということである。
遺伝子に突然変異を起こす物質はたばこや食べ物の中に含まれているが、紫外線やウイルス、炎症などにもある。そして脂肪の多い食事は大腸の細胞に突然変異を起こしたり、塩分を大量に摂取することによって、胃の細胞に突然変異が起きやすくなるので、気を付ける必要がある。たばこや食生活にも気を遣うことでがんを防げるのなら、今すぐにでも生活を見直すことが大切なのではないだろうか。